▼ 2人に1人以上が 「自分でくすりについて調べたことがある」 と回答 (52.7%)
医療関連従事者を除く 2,696名に、これまでに薬について書籍またはウェブサイトで調べたことがあるか否かをたずねたところ、「調べたことはない」 (47.3%) を除く 52.7% の回答者が 「くすりについて調べたことがある」 という結果となった。
参考 : この1年ほどの間に、「医薬品を使用していない」 と回答したのはわずか9.9%にとどまる結果が出ており、90%以上の一般生活者が処方薬・市販薬を含め、何らかの形で医薬品を服用していることが今回の調査結果で判明している。
▼ くすり情報検索サイトの認知・アクセス経験 : 上位は、「おくすり110番」 「おくすりナビ」 「goo ヘルスケア」
「くすりについて調べたことがある」 と回答した1,420名に 「名前を聞いたことがある・知っているサイト」 「アクセスしたことのあるサイト」 をそれぞれたずねた結果、「おくすり110番」(認知: 43.7%、アクセス経験: 33.5%) 「おくすりナビ」(同: 34.5%、アクセス経験: 25.4%) 「goo ヘルスケア」(同: 28.0%、アクセス経験: 19.2%) の3サイトが、認知・アクセス経験共に上位を占める結果となった。
[ くすりについて調べたことがある回答者(n=1,420)を対象に、複数選択式設問で質問した結果 ]
▼ 情報収集手段 : 今後の利用意向は、インターネット上のくすりに関するサイト(65.7%)が医師(55.0%)・薬剤師(42.8%)を上回る結果に
自身または家族が服用する医薬品について、どのように情報収集したいか、その意向をたずねた結果、「インターネットで自分で調べる (薬に関するサイトで)」 が最も高い比率 (65.7%) を占め、「医師に相談する」(55.0%)、「処方箋薬局の薬剤師に相談する」 (42.8%)を上回る結果となった。
「医療関連の書籍や辞典を使い自分で調べる (図書館の利用を含む)」 はわずか15.1%にとどまり、医薬品情報の収集におけるインターネットの活用が主流になりつつあることを見て取れる。 また、「同じ病気にかかったことのある人に相談する」 という意見が13.8% の比率で出現している。
[ 医療関連従事者を除く回答者(n=2,696)を対象に、複数選択式設問で質問した結果 ]
▼ ジェネリック医薬品 : 「認知度」 は 90%の高さ。「使用経験者比率」 12. 3%、「今後の使用意向あり」 67.5%。
医療関連従事者を除く 2,696名に、「『ジェネリック医薬品』 という言葉を聞いたこと」 があるか否かをたずねた結果、「内容まである程度詳しく知っている」 (54.6%)、「聞いたことはあるが、詳しくは知らない」 (36.0%) を合わせた約90% の一般生活者に認知が浸透していることが判明。
一方、使用経験については、実際に 「使用したことがある」 人が 8人に1人程度(12.3%) と低水準にとどまる現状ではあるものの、今後の使用意向については 「使用したいと思う」 (67.5%) という回答が高い比率を占める結果に。 「使用したいとは思わない」 という意見は、わずか 5.6% にとどまった。
[ 医療関連従事者を除く回答者(n=2,696)を対象に、単一選択式設問で質問した結果。その他に「わからない」26.8% ]
▼ ジェネリック医薬品の認知経路は 「医師」 37.7%、「テレビCM」 27.1%、「新聞記事または報道番組」 22.6%、「薬剤師」 22.0%、「病院・薬局のお知らせやチラシ」 21.1%
ジェネリック医薬品の使用経験があると回答した対象者 (n=332) に、「ジェネリック医薬品を使用するきっかけとなったもの」 をたずねたところ、「医師に勧められて」 37.7%、「薬剤師に勧められて」 22.0% と順当な経路に加え、「テレビCMを見て」27.1%、「新聞記事または報道番組を見て」 22.6%、「病院・薬局のお知らせやチラシを見て」 21.1% という結果が出ており、広報活動の効果が出始めていることをうかがえる。
一方、インターネット経由による認知はいずれも3~5%程度にとどまっており、医薬品の情報収集経路として利用意向が高いインターネットを活用した広報活動も、今後期待されるところである。
[ ジェネリック医薬品の使用経験がある回答者 (n=332)を対象に、複数選択式設問で質問した結果]
▼ 「患者自身が独自に薬の情報を調べる際の注意すべき点」 とは? 専門家からのアドバイスを一部ご紹介。
医療関連従事者 (n=105 / 医師・看護師・薬剤師 他) を対象に、 「これまでに、患者自身が独自に調べた処方薬の情報について、患者から質問・相談などを受けたこと」 があるかないをたずねたところ、「ある」 と回答した比率が47.6% という結果が出ている。 また、「患者自身が独自に薬の情報を調べる際の注意すべき点」 としてのアドバイスとして、下記の内容の回答を得ている。
(以下、自由記述式回答結果を集約)
■ ポイント1
情報の出典、誰(管理者)がどういう立場で何の目的のために書いた情報か、情報源は責任を持って発信しているものか、といった情報を見極めることと、一つの情報だけを100%鵜呑みにすることなく、何箇所か複数の情報を比較して、調べた情報が正しいかどうか判断した方が良い。 また、入手した情報はあくまで参考程度に考えた方が良い。情報を調べるのは良いことであるが、それをもとに自分で判断せず、医療者に相談してほしい。
■ ポイント2
同じ病名であっても、個々人によってそれぞれ薬も治療法も異なるものであり、また、同じ治療をしたり同じ薬を飲んだりしても、個々人によって効力が違うということをしっかり認識して欲しい。また、患者は複数の病気を持っていることが多く、その中で兼ね合いをつけながら処方されているので、一つの薬の効能だけを取り上げて自分で判断をしないでほしい。
■ ポイント3
副作用についての記載だけに注目して、自己判断で服用を中止しないこと。副作用かどうかについては、処方した医者と相談して服用を決めて欲しい。また、副作用については、過剰に神経質にならないこと、副作用など悪い面ばかり参考にしないこと。 さらには、処方された薬で自分の疾患を悪い方に思い込まないこと。
※ 今回の結果では、性別・婚姻状況別・子供の有無などの基本属性を分析軸として結果を俯瞰したところ、特定の設問において、顕著な差が出ていることがわかっている。
※ 上記の調査結果は、独自基準で回答データの精査を行った上での分析結果となります。ローデータの精査基準によっては、分析結果に差異が生じる可能性がありますことを、あらかじめご了承ください。